東映「大日本帝国」
f0018981_6171844.jpg 映画「男たちの大和」が公開され、大変な話題になった。戦争映画は様々なものがあるが、この「大日本帝国」という映画は、今をさかのぼること24年前に東映から制作され、舛田利雄監督の作品だ。

 「これが映画だ!ここに青春がある!これが戦争だ!ここに真実がある!」という言葉が予告編の中に入っているが、その言葉通り、大東亜戦争という我が国の歴史上未曾有の激動の時代を生きた人々の青春と真実を描いている。

 構成としては、戦場の第一線で戦った将兵、銃後の妻たち、戦争を指導した人々の直面した事態と、葛藤、人柄を偏り無く描いている。「スパイゾルゲ」のように特定の主人公を定めない方針だが、映画としての出来が全く違っている。

 こういう戦争映画は、とかく「自虐史観だ!」「戦争賛美だ!」と、どちらからかの批判にさらされるが、ほとんどどちらにも偏りが見られない。むろん、自分は戦争経験者ではないが、ありのままの歴史の真実を描くとはこういうことかと思ってしまう。浅薄単純な反戦厭戦の雰囲気は感じられなかった。それがよい。

 当時の日本が直面した悲劇と葛藤、そして理想。それらが見事に描ききられている。こうした映画ではハルノートをはじめとするアメリカの対日圧力工作が意図的に描かれていないものが多いが、アメリカが日本を戦争に追い込んだ過程もある。

 また、最前線の将兵といえば傲慢で横暴な紋切り型の日本兵が描かれる映画が圧倒的に多いが、この映画でもそうした日本兵は登場するが、そうではない誠実で立派な日本軍人も登場する。

 特に、終盤の御前会議における天皇陛下の御聖断の場面は、日本人ならば涙無くして見ることが出来ないだろう。とにかく大東亜戦争を巡る様々な日本人の生き様の断片が偏向少なく一つの見事な物語として描かれいる。是非一度ご覧いただきたい。


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by shikisima594 | 2006-04-19 12:10 | 映画
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