『嫌韓流』
f0018981_1553015.jpg


 去年の夏に刊行されて、韓国をはじめ世界中のメディアでも報道された超有名な“問題作”だ。知っている人は知っている。今さら説明の必要もないだろう。何しろ続編の『嫌韓流2』を含めて六十五万部も売れたというのだからスゴい。

 少し皇国史観研究会らしくないことを言うかもしれないが、これは尋常な事態ではない。ひとつの国に対して露骨に「反」とか「嫌」と冠した著作品がベストセラーになるのは、日露戦争前のロシアに対するもの、支那事変の際に中国国民党に対するもの、大東亜戦争の前と最中にアメリカ・イギリスに対するもの…だいたい数えるほどしかない。

 しかし、別に現段階を冷静に見て、日韓が武力を用いて戦争をはじめる気配はまだ見えない。確かに竹島紛争はあるが、これが両国の総力戦に発展する兆しはいまだない。その中でこの『嫌韓流』は漫画ということもあり、若者を中心に売れに売れた。

 なぜか。日本のマスコミと政界においては、長い間にわたり朝鮮半島への批判はタブーに等しいものがあった。少しでも批判をすれば民団や総連からとてつもない量の抗議と嫌がらせが来たからだとも言われる。中国、ロシア、アメリカに対する批判は一般的であったが、韓国への批判は声を潜めていた。

 ところが、インターネットの普及がこの状況を打破したといっても過言ではないだろう。インターネットの普及が、いままでマスコミが口を閉ざして来た韓国と在日朝鮮人の実情を、その使い手である若者達を中心に白日の下に曝け出した。当然ながら若い感性は、この韓国人の実情と日本マスコミの実態とのギャップに驚いただろう。

 そして、その驚きが義憤に変わった瞬間に登場したのが、この『嫌韓流』だったのだ。いま皇国史観研究会ブログも参加している人気ブログランキング(政治・歴史)を参考にしていただきたい。その多くが“特定アジア”(=中国、北朝鮮、韓国)の動向を批判的に扱うものが目立つ。

 いままで、韓国に対する批判は、冷戦下の朴正煕大統領下においては左翼陣営から活発になされ、冷戦構造崩壊後は民族派陣営から活発になされた。ところが、平成十年前後あたりから、民族派陣営のなしてきた対韓批判が一般化したのだ。少なくとも、現状において韓国に対する批判は特殊な主張ではなくなってきた。

 わが皇国史観研究会が発行していた『敷島だより』の第三号は韓国批判特集であったが、これは一般学生は元より、大学職員達からも大変好評であった。ここまで韓国に対する批判が一般化していたとは思いもよらなかった。

 さて、無駄に前置きが長くなったが、この『嫌韓流』は大学生の沖鮎要を主人公と、彼が所属するサークル「極東アジア調査会」の仲間達が韓国のおかしな点を次々と明らかにしていくという構成だ。戦後補償、靖国神社、日韓併合、竹島、日本文化の模倣、そうした今までタブーとされて来た話題が山野車輪氏の描くキャラクター達によって次々と明らかにされていく。

 特に極東アジア調査会とプロ市民団体、歴史歪曲軍国主義復活陰謀糾弾韓国大学生訪日代表団との討論は日本人なら笑いなくして読む事はできまい。続編の『嫌韓流2』と『嫌韓流 反日妄言撃退マニュアル』もあわせて一読されたい。

 とかく友好と言えば相手の言う事に極力従うのが友好と勘違いされてきたのが、戦後の外交であった。その結果生まれたのが、沈黙、従属と土下座の産物たる山積した外交問題であり、その反動から発生した嫌韓の一大機運である。真の友好を望むのであれば、まず相手の国を知り、我が国の言うべき事を言う姿勢を養っていかなければなるまい。

 そのためにも、「嫌」の一字を冠しているとはいえ、この『嫌韓流』には日韓関係のイロハを理解するにあたっての入門的で十分な情報が凝縮されているのではないか。「嫌い」という感情は「好き」という感情の裏返しだ。少なくとも無関心であるわけではない。お互いに関心を持つ事から両国関係の進展があるのだ。

晋遊社『嫌韓流』サイト

f0018981_132743.gif応援のクリックを!
[PR]
by shikisima594 | 2006-05-19 02:38 | 読書録
<< 5月19日、皇国史観研究会定例会 『葉隠入門』 >>