8月6日から10日まで、毎年国士舘大学が行っている皇居勤労奉仕に参加して参りました。今回の参加者は全員で28名でした。6日の夕方に大学施設に集合し、ミーティングを開き参加者各自の自己紹介をした後に、最近の時事問題について討議がありました。 やはり、真っ先に日経の富田メモがあがり、活発な討議が行われました。興味深かったのは、あのメモが報道された時、本物だと信じたというのが2人だけで、他の30人近くの人は、あのメモに何らかの疑いを持っていたとのことでした。 そして翌日、ご奉仕初日は東宮御所でした。今回一緒に4日間のご奉仕を共にすることになった他の奉仕団は、麗澤高校の奉仕団と、宗教団体の崇教真光による、真光青年奉仕団だった。毎年、年配の方が多いが、今回は自分達と同じぐらいか、それよりも若い人が多かった。 この日は、刈り取られた草や枝に絡まったツタを刈り取る作業をしました。雲一つ見えない夏の日差しの下で作業していると、またたくまに汗が噴き出し、また草むらということもあり、ヤブ蚊が戦艦大和を攻撃した米軍機のように襲来し、腕がブスブス刺されました。 そして、午後から皇太子殿下にご会釈を賜りました。翌日の8日は午前中に皇居内の庭園や江戸城時代からの歴史的建築物などを見学して、午後から作業という時に、雨が降って作業が中止になりました。昨日の天気とは打って変わって、台風の直撃も心配される天候となり皆一様に残念がっていました。上の写真はこの日に伏見櫓前で写したものです。 9日の午前中は天候が不安定な中で、宮中三殿近くの参集所で掃除を行いました。宮中三殿とは天照大神をはじめ歴代皇祖皇宗、日本中の氏神様を祀った、皇居で最も神聖な場所です。この時、宮中三殿は改修工事中で、仮殿に祭祀が移されていました。 ところが、なんと午後から、この仮殿周りの清掃作業を自分達がすることになったのです。例年の作業とは違い、皆少し緊張した様子で雨が降る中、作業にあたっていました。 国士舘奉仕団では毎年、奉仕を通して感じた事や思った事を和歌にして天皇陛下に奉呈しています。最後のご奉仕を明日に控えたこの日の夜に、皆で和歌をつくりました。何分にも和歌を詠むのがはじめての参加者もいましたが、先生や先輩の指導のもと、感じたところを歌に託していきました。写真は和歌を筆で半紙に清書する参加者達。 いま、和歌を日頃から詠む若者は、ほとんどいないでしょう。皇国史観研究会においても、日頃から和歌を詠む者はいません。しかし、万葉集にあらわされているように我が国の人々は古くから貴賤貧富の別なく歌を詠み、自分の素直な思いを歌にしていました。 我が国の歴史を見る時、先の大東亜戦争にしても、戦後史、明治維新などを見ても、国史の重要な一コマには歌が添えられていました。こうした事から、我々も折を見つけては和歌を詠んで、己の魂を磨いていきたいと思います。 最終日の10日、昨日までの悪天候はどこかに消え、青空が戻っていました。この日は皇居の一般参賀で天皇陛下が国民に御言葉を賜る長和殿周辺の清掃奉仕を行いました。長和殿前は一万人前後の人々が入れる広さがあるだけあって、ただの落ち葉拾いがかなりの大仕事でした。 そして昼食を終えて午後、他の奉仕団と共に、皇居内の蓮池参集所で天皇皇后両陛下の御会釈を受けました。参集所に奉仕団員が集まって待っている間、しばしざわざわとしていても、宮内庁職員から「天皇皇后両陛下が、まもなくお見えになられます」と言われると、室内は一瞬で静まり返りました。 車から両陛下がおりられ、お姿が見えると、その静寂は一層強くなったように感じられました。両陛下は一団体ずつ丁寧に御言葉をかけてくださり、我々国士舘奉仕団にも温かい労いの御言葉をくださいました。その御言葉を拝聴した瞬間、自分の中に熱いものがこみあげてくるのがわかりました。 他の団員の表情からも、自分と同じような感動を受けているのであろうことが察せられました。これが天皇陛下の御稜威・お力というものなのでしょう。かつて昭和天皇が大東亜戦争敗戦後、日本全国を巡幸された折り、行く先々で人々が顔を涙で濡らして天皇陛下万歳をしました。それが天皇陛下と国民との理論理屈を超越した関係なのです。それを今回のご奉仕で感じました。 ご奉仕が終わった後は皇居から靖国神社まで御礼参りに行き、昇殿参拝し、団員一同、殉国の英霊に感謝の誠をささげました。彼らが護ろうとしたのは天皇陛下をいただいた、この日本という国であり、我々は両親をはじめ、靖国神社に鎮まります英霊のおかげで現代に生を受け、今回の皇居勤労奉仕に参加し、何物にも代え難い感動を得られたのですから。 今回のご奉仕を行うにあたり、このブログで激励をくださった方、また毎年、国士舘奉仕団のスタッフとなって尽力されている先生や先輩方、今回共に皇居勤労奉仕に参加した学生の皆様に深く感謝を申し上げます。また、今回のご奉仕で我々が詠んだ和歌の一部を以下に掲載します。 武蔵野の面影残る草木に 都会の喧噪しばし忘れる また今年友と宮居に参り来て 心静かに落ち葉を拾ふ 宮の辺にいそしむ人をいたはりて 野分きの神が水を打つなり 夏草の繁れる中を踏む我は 一歩一歩に大君を知る 集ひ来る同士の深き思ひあり 我は学ばん国想ひ人に 夏の日に汗を拭ひて初奉仕 御国に尽す喜び思ふ 夏草のおいしげる時奉仕する 汗したたるも手は休めず 箒持つ腕に流れる玉の汗 真心尽くさむ身の幸ひ 応援のクリックを!
by shikisima594
| 2006-08-11 20:17
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