二十四日の国会での出来事だ。麻生太郎外務大臣が核武装に関する「議論は封殺されるべきでない」と答弁した。自らの核に対する考えはともかく、外務大臣がこのような答弁をしたことは非常に画期的だ。
このブログでも以前から書いてきたが、日本には核兵器2000発を製造できるだけの核物資と、おおよそ半年で核兵器を完成させられるだけの技術もある。さらにはロケット技術も本気になって開発すればすぐにでも核ミサイルを配備できるだろう。 朝鮮や中国、アメリカが恐れているのは日本の核武装決断であるから、日本にそうした口実を与えないために北朝鮮への圧力を強めている側面がある。ゆえに、日本国民が核武装の意思を持つ事や、政治家が核武装議論を提起することは、核兵器を所有していないのに、隠然たる抑止力となる。 いまの日本が核兵器を開発した場合、一発あたりの生産コストが500億円と試算されている。しかし、世論や議論には一円のお金もかからないし、はるかに安全だ。それでいて技術大国日本であるが故に、抑止力を持ち得る。こんなに都合のいい話はない。さらに議論は、国民に自主国防体制について考えさせる絶好の機会となる。 だから議論はもっと活発にさせるべきだ。そうした意味で麻生太郎外務大臣や、先の中川昭一自民党政調会長の提言は支持したい。ところが、この麻生大臣のせっかくの答弁を相殺するような愚にもつかない答弁をやらかした者がいる。 それはよりにもよって我が国の国防を任されている久間章生防衛庁長官だ。麻生大臣の答弁に続いて、「一人が(核を)持つべきだという話をすると、国内では持とうという考えの人はほとんどいないにもかかわらず、そういう議論が沸き起こってきたかのようになる」と答え核武装議論に反対の姿勢を示した。 国防の責任を負う防衛庁長官が自ら、日本のカードを放棄するとは余りにも愚かとしか言いようがない。あらゆる可能性を検討し、それに対する備えは余裕をもって用意しておくのが、防衛庁長官の務めではないのか。 久間長官は核武装論者が「ほとんどいない」などと勝手に断言しているが、その答弁の根拠は一体何か。北朝鮮の核実験以降、新聞は核武装の是非に関する世論調査を行っていないし、ましてや内閣府も防衛庁もしていない。 この写真は、今月十四日に皇国史観研究会員ら有志学生達が新宿駅頭で実施した、核武装の是非を問う街頭シール投票の結果だ。この調査では核武装賛成派が30%いるし、他にもインターネットの投票で同様の数字が出されている。 久間長官は何を根拠にして「ほとんどいない」といったのか、核武装に賛成する国民は一定数存在するのは明らかだ。いやしくも閣僚の責任にある者が、根拠も無いのに国会答弁するなど言語道断であり、さらにその答弁で自ら核武装のカードを放棄するなど許し難い。 久間長官は過去に、あの「売国奴」と悪名高い加藤紘一議員と一緒になって「北朝鮮への経済制裁は効果がないからするな」と主張したり、暴力団との交際が発覚したり、不正献金や賄賂など、数々のスキャンダルが絶えない問題政治家である。 このような、金正日やヤクザに喜ばれる者が、議員の椅子どころか、防衛庁長官の椅子に座っているのは百害あって一利なしである。一刻も早く更迭して、自由闊達に国防を論じられる空気を国会につくらなければならない。その議論こそが、日本にとってのカードとなるのだから。 久間長官更迭に賛成の方はクリックを!
by shikisima594
| 2006-10-26 01:53
| 随想・雑記
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