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日本がハワイになる!?
日本がハワイになる!?_f0018981_2030238.gif 毎年、年末年始になったら有名人が成田空港からハワイに向けて出発していく模様を、テレビが報じている。年末年始の時期や、芸能人に限らず、バカンスといえばハワイという日本人は多い。ハワイは日本人憧れの行楽地だ。

 そんな日本人に朗報がある。日本が遠くない未来、ハワイになるのだ。わざわざハワイに行かなくても、この地がハワイになるのだから、こんなに嬉しいこともあるまい。というのはどういうことか、ハワイの歴史を見ればすぐに理解できるはずだ。

 ハワイは西暦18世紀にカメハメハ大王によってハワイ王国は建国された。ところが十九世紀初頭頃からアメリカのキリスト教宣教師がやってきて、キリスト教を布教し始め、さらに経済的にハワイ人をアメリカに依存させるようにした。そうした中で、西暦1887年にアメリカ人宣教師が新憲法を制定し、国王の権限を剥奪してしまった。

 およそ主権国家に対してあるまじき行為だが、アメリカ自らこそが文明と妄信しているから、そうした恥知らずな行為も平然と行うのである。さらに原住民によるアメリカからの独立機運が高まると、アメリカはこれを海兵隊で鎮圧したのである。中共がチベットに対するのと同じである。

 そうこうしているうちに、王制も廃止されてしまい、1898年、ハワイ王国はアメリカ合衆国に併合されて、呑み込まれてしまった。こうしたハワイの興亡の歴史をつぶさに見ていくと、戦後日本の歩んで来た道、そしていまや駆け足でひた走っている道とかぶっているように見えて仕方が無いのである。

 ハワイがアメリカに合併される前、ハワイ人の商人たちがこぞってアメリカよりの政権を建てようと画策したという。それと同様に、我が国の経団連、経済同友会の連中も、商売しか頭になく、中国にすりよったり(首相の靖国参拝反対提言など)、アメリカを真似たり(ホワイトカラーエグゼンプション、民営化、規制緩和…など)しているのだ。

 そしてハワイは、自主的な国防体制を最後まで築く事がなかった。あくまで内部の治安維持程度の警察力程度のものしかなかったという。サトウキビ産業以外に目立った資源も産業も技術もなかったことも、ハワイ衰亡の一因であったろう。

 日本も同様に、資源は無い。技術立国としてやってきたが、最近では優秀な技術者は海外に次々と引き抜かれ、保険会社も車会社も外国資本に次々と食べられている。そもそも語学に堪能な人間が国を出て行く傾向はどこの国にもある。

 かくしてハワイはアメリカとなってしまったわけだ。ここで、僕は昭和58年に時の総理大臣中曽根康弘がアメリカで言った「日本列島は(アメリカの)不沈空母」という発言を思い出してしまった。これはつまり、日本が地政学的にアメリカにとって、中国や北朝鮮、ソビエトなどと対峙する際に列島全体が空母となるというものである。

 しかし、ここで冷静に考えてみよ。六十六年前、大東亜戦争勃発時において、当時のアメリカにとって「不沈空母」はどこであったかを。まさに当時のアメリカにとって、敵国日本と対峙する「不沈空母」はハワイであった。

 そしていまや日本が、ハワイと酷似した状況を徐々にではあるが呈しはじめている。ハワイはいまや観光客相手にフラダンスとファイヤーダンスにココナッツジュースで生計を立てるだけの場所になってしまったが、日本もやがてアメリカ人や中国人観光客相手に日本舞踊にチャンバラとお汁粉で生計を立てる見せ物国家になってしまうかもしれない。

 そうならないためにも、我々は何をなすべきか考えて、行動していこうではないか。

タカユキ

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by shikisima594 | 2007-02-01 21:07 | 随想・雑記
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